銀河鉄道999のあらすじ

銀河鉄道999をリアルタイムで観て育っているのは恐らく30代後半以上だと思います。しかし若い方にもぜひ観ていただきたい、非常に秀逸な作品ですので、ここで銀河鉄道999のあらすじを簡単に紹介します。舞台は、銀河系の各惑星が銀河鉄道と呼ばれる宇宙空間を走る列車で結ばれた未来世界(TVアニメ版では西暦2221年と設定)。宇宙の多くの裕福な人々は「機械の身体」に魂を移し替えて機械化人となり(極端なサイボーグ化)永遠の生を謳歌していましたが、貧しい人々は機械の身体を手に入れることが出来ないばかりか、機械化人の慰み者として迫害されていました。そんな中、無料で「機械の身体」をくれるという星を目指して、主人公の星野鉄郎が謎の美女メーテルとともに銀河超特急999号に乗り込む・・・

銀河鉄道999の概要

全体的に寓話性や教訓性がやや強いながらも、物語や登場人物の印象的な描写によって多くのファンを得ています。物語の枠組みは宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場する銀河鉄道を元にしていますが、列車や運行システムの細部は日本の旧国鉄をモデルとしています。作者自身が『銀河鉄道の夜』と、SLに乗って東京へ行った青春時代の体験が元になっていることを述べています。元は『宇宙海賊キャプテンハーロック』と共に当初はアニメの企画だったといわれています。アニメ化が実現に至らず、やむなくそれぞれ漫画連載していたところ、松本零士も関わった『宇宙戦艦ヤマト』のブームが到来。両作品ともテレビアニメ化されました。同時期に『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』もテレビ放映されています。本作も大ヒットしてアニメブームの原点を確実なものとし、また1980年代初めの松本零士ブームをも巻き起こしました。漫画版は1977年に少年画報社の「少年キング」に連載され同誌の看板作品となります。1981年に連載を終了して、当初はこれをもって完全に完結し続編はないとしていました。

銀河鉄道999の概要2

しかし、1996年から続編の連載を小学館「ビッグゴールド」誌上で描き始め、「ビッグコミック」を経て、Webで不定期連載し、作者は999話まで描きたいとしていました。「少年キング」版は「アンドロメダ編」、1996年からの新作は「エターナル編」と、正式名称ではないものの、ファンの間で便宜上仮称がつけられています。エターナル編は、2007年現在でまだ41話までしか書き下ろされておらず、伏線の殆どは回収されないまま・・・。エターナル編は、アニメ映画版2作の設定が取り込まれているために、漫画版アンドロメダ編からの純粋な続編ではありません。ただし単行本ではアンドロメダ編の続きの巻として番号が割り振られて刊行が行なわれています。このエターナル編からは、原作者松本零士によって積極的に世界観の拡大や設定の変更が行われ、他作品『宇宙海賊キャプテンハーロック』『クイーン・エメラルダス』『1000年女王』『ニーベルングの指輪』といった作品と物語が複雑にリンクしています。

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